2024/12/26 分ける

5年前の新型コロナ登場で医療現場で大きく変わったことの一つに「動線分離」があります。
動線とは患者さんの動きです。何を分離するかと言うと、「発熱患者」と「そうでない患者」を分けることです。じゃあ、2つに分ければ良いのか?というと、発熱患者さんも全てが同じ病気ではありません。インフルエンザかもしれないし、コロナかもしれない、もしかしたら全く違う病気かもしれない。海外帰国者だと国内に存在しない病気もあり得ます。ですから発熱患者さんも個々に分けなければいけません。では、こういう患者さんはどうでしょう?「今朝から喉が痛くて咳が出ます。でも熱はありません」よくあるケースです。今朝は熱はなくても、その日の夜に熱が出て、あとでインフルエンザでしたと。そういう患者さんは熱のない段階で、他の方への感染力があります。これだけインフルエンザが流行していると、熱のない風邪の患者さんも「発熱患者」予備軍として対応しないとなりません。
発熱患者さんにしてみれば、早く診て貰いたい気持ちはわかっていますが、そうでない患者さんが安心して受診してもらえることも同じように大事です。狭い診療所を何とかやり繰りしておりますので、皆様のご理解をお願いいたします。